●勝手に載せちゃう ゲリラ企画シリーズ●

ぎっくり腰をかばいつつ…ホーマックとしては、最後となる感動的な株主総会
         =ホーマック株式会社 第55回 定時株主総会


5月18日(木)、ホーマックの定時株主総会が開催された。9月にホーマック、カーマ、ダイキの3社により、『DCM Japanホールディングス株式会社』が設立され、ホーマックなどはその子会社となるため、今回の株主総会が、ホーマックとしては最後となる総会。ぎっくり腰をしてしまい、ベルトをつけたまま総会に臨んだと総会後に明かした、前田会長の議事進行のもと、約1時間、感動的な最後の総会が開催された。

 

■各種報告


監査報告、報告事項の説明、決議事項の説明などが、
スクリーンによる説明も交え、およそ40分間あり、
その後、質疑応答の時間となった。


■質疑応答
議長である、会長から「言葉が一般的でなく、”移転”、”完全親会社”など…あります。どんなことでもよろしいんで
ご質問等、いただければと思います。」と、気遣いの言葉もかけられた。
Q:9月に『DCM−Japanホールディングス』発足のため、第56期は8月の決算となりますが、8月20日なのか8月末日なのか?

A:承認されますと、決算期が2月末日となりますので、8月末日でくくって2月末で決算となりますので、56期は、6ヶ月と約10日間と、変則的となります。

Q:監査報告の中でホーマグリーンの合併報告がありますが、資産価値など、割安な合併だったのかetc…

A:
財務担当:12月6日に開示をしております。大和証券SMBCで算定し、1:52の比率で合併。 非上場の会社ですので、バランスシート、営業成績などをみて、勘案しながら、この比率を使っております。140億円程度の売上高となっております。

社長:3社が一緒になりますが、全体のシナジー効果を出すため、 考えていかなくてはと…。(ホーマグリーンが担当していた、園芸部門などは、)春は大変忙しい部門ですが、夏以降はかなり暇。人の面、資源の面で自社だけでの調整は難しい。お互いが一緒になることでメリットがでます。会社が別ですと、コミュニュケーションの面で、若干問題がありました。 間接部門もあり、その部門のコンピューターなどを一緒にすることで費用も吸収でき、ローコストがホーマック全体で達成することができます。

会長:DJグループで、より一層、経営効率をあげ、サービスできる体制をとろうとしています。いろんな能力を作っていくことで、多くのお客様に役立って行きたい

Q:現在、株主優待は100株以上で、じゃがいもが贈呈されていますが、今後はどうなるのか?

A:問い合わせが一番多い項目です。DJになることで、株主優待はどうなるのか?との問い合わせが多い。ホーマックの優待である「じゃがいも」は、人気が高いです。人気投票をやったら、たぶんベスト10に入るのではないでしょうか? 株主優待につきましても、カーマ、ダイキと協議しています。カーマ、ダイキも積極的に株主優待を実行している会社です。 具体的に決まっていませんが、 ナショナルチェーンらしく、できるだけ喜んで頂けるよう考えていきたいと思います。 なるべく早く決定し、ご報告できるようにしたいと思っております。

Q:『DCM Japanホールディングス』になったら、株主総会は、どこで開催するのですか?

A:これも問い合わせが多いです。 ホーマック、カーマ、ダイキは9月1日時点では未上場会社となり、DCM−Jが上場会社になるわけですが、 DCM−Jの本店は東京都港区となり、法的に株主総会は東京でやる形になります。 お客様が株主様ということが多いのですが、400店近いホーマックがある中で、東京には八王子の1店しかありません。事業は各地域でやることになりますので、株主総会は東京での開催となりますが、できる限り各地域での交流、意見交換の場を考えていく必要があると考えています。

■議案の決議

・・・・・・このような質疑応答などがあり、議案の採択へ。

通常、会場の拍手だけで、どんどん承認されていってしまいますが、
第2号議案については、反対した株主の確認が必要なため、採択後一時中断し、
会場出席者のうち、反対した株主の挙手をもとめ、氏名などの確認作業が行われました。

第1号議案 第55期利益処分案承認の件
第2号議案 株式移転による完全親会社設立の件
第3号議案 定款一部変更の件
第4号議案 取締役6名選任の件
第5号議案 監査役1名選任の件
第6号議案 退任取締役に対し退職慰労金贈呈の件

議案については、いずれも承認されました。

■会長の熱い想い
〜皆さんは生みの親…引き続きご支援を〜
総会での決議後、議長の会長から、異例のあいさつがあり、熱く語られたのち、会は締めくくられました。その後の懇親会で、会長談「最後のあいさつは予定外のことで、事務局に怒られた(笑)」


(中略)

過去にたくさんの社員が育っています。 北海道、東北で生まれ出た人材を大きいステージで活躍してもらおう・・・(中略)

世界中でも十指に入るくらいの規模になりますが、規模に負けないよう、業績や、社会的責任をきちっとやっていきます。

2万人を超える株主様、働く人も2万人を超えます。レジ通過人数も年間で1億6千万人、家族で買い物にいらしていることを考えると、年間3億人を超える方がお店を利用していただくことになります。

一時はトップリーダー不在の期間もあり、ご心配をかける時期もありながらも、人は育っていました。

これからが我々の本当の仕事。手続きはまだですが、ホーマックでの承認をいただき、(承認していただいた株主の皆さんは、)新しい会社、日本で一番の会社の生みの親であります。上場会社として最後の総会ですが、株主の皆様には最も大きな仕事をやっていただきました

いろいろな困難な場がありました。たくさんの人の期待と責任を感じながら、9月1日からDCM Japanホールディングスの社長となりますが、北海道から広島県まで、数多くのお客様に役立つお店にしたい。

(会社が出来る)最初の手続きは、「おれたち、私たちがやったんだ」と株主のみなさんに言ってもらえる会社にします。そういう中で船出をします。株主の皆さんは、応援団であり、お客様であります。引き続きご声援をお願い致します。

※その後の株主懇親会では、出席していた赤ちゃんも話題とし、『この赤ちゃんが大きくなって、総会で、「しつもーん」って手をあげる、そんなふうになればいいな。その時に私は生きているか、わかりませんが…。」などと、話し、会場をなごやかムードに。


■編集後記

↑今回の株主総会のおみやげ。

とても感動的な総会で、少し目頭がウルウルしました。会場には、主婦の方や、小さなお子様連れの若いお母様などの姿も多く、株主であり、お客様でもある方が多いというお話がまさに、その通りだなという実感を受けました。

3社がDCM−Japanホールディングスとなったあとも、地元での交流の場を検討したいというお話や、質疑応答での気遣いなど、一般の”お客様株主”に気を使った姿勢や、人材を思いやる姿勢など、とても好印象で、組織は大きくなっても、そういう配慮は、ずーっと持ち続けて欲しいと思う総会でした。

そして、”じゃがいも”は継続して欲しい(笑)

(C)札幌スーパーマーケット情報 http://www.spk-super.com/ 2006.05.18作成